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~何処よりもジブンがジブンでいれる場所~【母の最期編】 

余命宣告を受けた母が「この家で最期を迎えたい」と言った時、私はとても意外に感じた。

私が就職し、実家を出てすぐ父に先立たれてからというもの、私と弟が幾度となく同居を持ちかけたが「この家を守らんといかんから」と頑なに実家での独り住まいに拘っていた母を、半ば強引に私と主人と3才になる息子が暮らすこの家に引き取ったのが、3年前の冬。その後、実家は司法書士に入ってもらい処分した。その時から母は口にこそ出さなかったが、常に寂しさとすごしにくさを表情に浮かべていたように思う。
そんな母がこの家を文字通り「終の棲家」にしたいと言うとは全く思っていなかった。

最後の日、母は私たち家族と病院の先生が見守るなか、「ありがとう、ありがとう」と小さく2回呟いて息を引き取った。
母が使っていた部屋を片付けている時に、母が実家から唯一持ってきた仏壇の引き出しから、今は無くなってしまった実家の前で幼い私と弟を抱いた母と父の写真と一緒に、母がこの家に来た日に、息子を抱いた母を写した写真が出てきた。その2枚の写真を見比べてみて、どちらの写真の母も同じ笑顔を浮かべている事に気付いた時、この家を最後の場所に選んでくれた、母の気持ちが少しわかった。

何処よりもジブンがジブンでいれる場所